看護職キャリアシステム構築プラン事業
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活動報告

京都府立医科大学で開催された「循環型教育システムによる看護師育成プラン」の報告会に参加



平成25年2月16日(土)京都府立医科大学で開催された「循環型教育システムによる看護師育成プラン」の報告会、テーマは「看護職のキャリアを考える」に参加してきました。2月の京都は雪が舞っていました。

 

まず、開会にあたって、京都府立医科大学学長のあいさつがあり、このGP事業推進にあたって、大学の組織として「看護実践キャリア開発センター」を設置し、全面的にバックアップしていること、今後このGPが終了しても、大学として継続していくことを明言しておられました。

 

講演では、南東北グループ 人財開発部教育看護局長 中島美津子氏の「看護職のキャリアとワークライフバランス ~人生一度しかないなら~」を聞かせていただきました。

ワークライフバランスとは「職業人としての社会的自立」と「専門職業人としての自律」が前提にあり、決して残業が少なく、休みが多く楽しくて高い給料がもらえる状況のことでなく、根底には専門職業人としての自負心と人生のキャリアプランが考えられるようなアイデンティティが求められる。国家ライセンスを持った科学者として専門的役割を全うできる環境とライフとしての自己向上心を満たす環境、人生のイベントがある中、フルタイムで働けるとは限らない時期には「オタガイサマ精神」が必要で、患者の受容と共感だけでなく、同僚への受容と共感を可能とする環境にあってこそ、ワークライフバランスのとれる働き方ができる。という内容で、ご自身の子育ての経験などを例にワークライフバランスの在り方を講演されました。

 

実践報告では、「京都府立医科大学におけるキャリア開発支援」というテーマで京都府立医科大学附属病院副院長・看護部長・看護実践キャリア開発センター長の小城智圭子氏から報告がありました。看護部と看護学科のスタッフで構成されたプロジェクトが5つあり、それぞれの進捗状況の説明がありました。その中の1つ「教育プログラム開発プロジェクト」の「一人前看護師育成プラン」では、看護学科4年生から卒後3年を対象にした段階ごとのOSCEがあり、合格するためにOJTなど実践を積んでいくこと、早期から自分のキャリア形成に関心を持つことを目的に、看護学科1年生から4年生を対象にキャリアデザイン基礎講座を開講していることは、参考になりました。

 

 

シンポジウムでは「語り合おう看護職のキャリア」というテーマで、OSCEの最終段階を合格したばかりの3年目の男性看護師と、全盲の母との2人三脚の生活の20年目の看護師、子育て中の看護師長の3名がそれぞれの仕事とライフについての考え方の発表がありました。この3名の発表は、最初の講演に繋がる内容であり、当病院でもライフイベントに応じた多様な働き方をする看護師が多くなっているため、その考え方は、とても参考にさせていただく内容でした。当院の事業においても大変参考になりました。